キジロオヒキグモ Arachnura logio

 コガネグモ科 体長♀27o前後、♂1.6o前後


♀ 『今日職場で見つけました。目測で20mmほどありました。近くにはもう抜け殻の卵のうがあり、まどいが見られなかったのが残念でした。』 コメントと撮影: フクロウさん 2009-09


『昨夏、ある狭い場所でキジロオヒキグモを6匹見つけました。その蜘蛛を継続観察して分かったことを報告します。6匹を個体識別する方法を見つけました。キジロオヒキグモは、背中に小さな赤斑が出てきます。若いころはありませんが。その赤斑は一度出ると位置を変えずに死ぬまで付いています。死ぬまで全く出ない個体もありましたが。その赤斑の位置と数で、個体識別ができました。1はわかりにくいですが、背中の左前に一つ見えます。2は死ぬまで赤斑が出ませんでした。3は二つ見えます。これらの赤斑は死ぬまで位置を変えずに出ていました。これによって、個体が場所を移動しても、どの個体かを区別することができました。』『赤斑とは、私の造語です。写真の3の背中に出ている赤い点のことを指しています。何が原因で出てくるのかは全く分かりません。狭い林の中で6匹見つけました。それぞれが直径5.6メートルぐらい縄張りを持っていました。ごくたまに、ランノウごと移動しているのを確認しました。移動距離は1mぐらいでした。』 2019/01 コメントと撮影: ダントさん

『継続して観察した6匹のキジロオヒキグモの棲息時期と期間は、次の通りでした。
bPは6月26日から10月1日までの98日間
bQは7月31日〜10月24日までの86日間
bRは9月11日〜11月24日までの75日間
bSは9月30日〜12月31日までの93日間  
bTは10月23日〜11月13日までの36日間   
bUは10月9日〜10月27日までの19日間
発見が遅れたものもありますが、棲息時期は個体によって随分ばらつきがあり、初夏から真冬まで成体の姿が見られました。網を張ってからの棲息期間は、ほぼ3か月ぐらいと考えてよいでしょう。ジョロウグモでさえ大方死に絶えた真冬のころに、まだ生きている個体があったのには驚きました。写真はbPの蜘蛛で、Aが最初に見つけた6月26日に撮った写真、Bが最後に姿を見た10月1日の写真です。』 『bSの個体が12月31日まで生きていました。その前夜は気温が1度ほどだったのではないかと思います。寒さと空腹(であろう)の中で、ほとんど動かず、ランノウに取り付いていました。年明けて、1月2日には、ランノウだけを残して、既に姿がありませんでした。死ぬまでランノウを守っていたように感じて、少し感動を覚えました。』 2019/01 コメントと撮影: ダントさん

『キジロオヒキグモは、つつくなどして刺激を与えると、僅かですが背中の黒い筋を変化させることが観察されました。写真の1が最初の写真 それから58秒後が2の写真、2の写真から15秒後が3の写真、その62秒後が4の写真、その142秒後が5の写真、その48秒後が6の写真です。もちろん全て同一個体の写真です。背中の黒い筋が太くなったり、長さが変わったり、枝分かれしたりしています。他にも同様の現象が観察された個体がいました。』 2019/01 コメントと撮影: ダントさん

『9月9日に、bQのキジロオヒキグモのランノウから幼体が生まれました。写真参照。生まれた幼体は、次の日にはまだランノウの周囲にいるものもありました。その後、10月1日に死んだbPの残したランノウを、念のため、年開けて1月2日に破いて中を見たら、何と雌雄の幼体が入っていました。数は7〜8匹ぐらい。既に動き回れるほど成長していました。まさか幼体が入っているとは思わなかったので、不意を打たれて、写真を撮りぞこなってしまいました。この二つの事実から考えられることは、次の2点。
1、キジロオヒキグモの幼体の発生の時期は、かなり長期間にわたること。
2、時には、幼体のままランノウに入って冬を越すこと。』 2019/01 コメントと撮影: ダントさん



♀ 『よく分からないクモだが差し当たり「ラ」の音には敏感に反応する。 1807E 東京都八王子市』 コメントと撮影: きどばん 


♀と卵のう 2008-09 『愛媛県松山市の松山城でこのクモを見つけました。・・・ 卵のうが4つぶら下がっており、♀成体と共に持ち帰ったところ、わんさか出てきました。』 コメントと撮影: 又三郎さん

(出のうした)♂成体 『出のうした♂♀を数えてみたところ、♂38、♀26でした。どの卵のうに何頭かまではわかりませんでしたが、どの卵のうも雌雄混在でした。♀は黄白色で、腹部が三角形状に尖り伸長の兆しが見え、♂は写真の通りです。汚い写真ですが。♂の触肢の形態が面白いですね。♂が成体であることから、すでに出のうした個体もいるでしょう。卵のうの形成時期にも時間差があるようですし。』 コメントと撮影: 又三郎さん


♀幼体 『汀線から15メートルほど陸側の、藪の中でした。名蔵アンパルは島の西部。ラムサール条約登録の、広大な干潟が出る浅瀬の海、多くの渡り鳥が利用するポイントです。スナハラコモリグモ、オキナワハエトリ、シロオビトリノフンダマシが多数みつかる場所。(2013年6月石垣島名蔵アンパル)』 コメントと撮影 : くも子さん


♀幼体 『「キジロオヒキ」は、確かに比較的薄暗い所で見られますね。「ホシミドリ」も例えば沢筋の林道などにも多かったりするので、そういう部分ではわりと似た環境かも知れません。』 コメントと撮影: S,Wさん


♀幼体 2007/02E 奈良県生駒市 『キジロオヒキのメスのほうは体長は10mmくらいです.もう少し小さい,腹部のあまり伸びてない個体も見つかっています』 コメントと撮影: みつきさん


♀幼体 2007-08-27 奈良県大和郡山市 撮影: みつきさん


若齢幼体 2008 奈良県 『先日キジロオヒキグモのとても小さな幼体を見つけました.体長は約2mm.冬の間も小さいのから割と大きいのまで見つかりますし,この時期にこんなに小さいのが見つかる...生活史がよく分かりません.虫に比べてルーズなのかな?(5月16日大和郡山市にて)』 コメントと撮影: みつきさん


幼体 2009/04F 千葉県千葉市 撮影: みつきさん


♂ 体長1.5mm程度 2007/3月 奈良県生駒市 撮影: みつきさん

 

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